概要

分類民間資格
管轄日本装削蹄協会
人数約500名
年収ランク【5】2200~2599万円

解説

  • 装蹄師とは、馬の蹄鉄(靴)を打つ技術者のことである。
    • 馬が全力疾走すると、1つの蹄に1トン以上の荷重がかかるが、足先に蹄鉄をつけることにより、捻挫や骨折を防ぐことができる。
  • 1970年代までは国家資格であったが、装蹄師法の廃止により民間資格へ移行した。
  • やってることは牧場勤務者と変わりないが、JRAという極めて甘々のインフレ業界であるため、低スキルにもかかわらず大変な高給を得ることができる。
  • 日本における装蹄師資格は3つの等級に分けられる。
等級内容
2級装蹄教育センターでの1年間の教育を受け、認定試験に合格する
1級2級資格取得後、5年後に1級昇級認定試験に合格する
指導級1級の取得から10年後に指導級認定試験に合格する
  • 毎年10名程度の装蹄師が誕生する。
  • 日本装削蹄協会では装蹄師の適正な人数を500人ほどと見込んでいるが、装蹄師希望者は年々減っている。近年は受講希望者16名の定員割れは珍しくない。1999年の69名をピークに希望者は減少している。
  • 人気減少に伴い、講習会1年間の受講費用は260万円→160万円に値下げされた(2017年)
  • 古き日本の徒弟制度であり、大した技術も要求されないのに指導級装蹄師を取得するためには15年もの年月を要する。
  • 10~15年の修業をして独立することが既定路線である。成り手が少なく競争のない極めて楽な業界である。

2級

  • 募集人員は16名
  • 資格は18歳以上
  • 受験費用は21600円
  • 1年間の費用は160万円
  • 日本装削蹄協会の主催する1年間の講習会を受講し、試験を受けて合格すると資格がもらえる。

1級

  • 2級の資格取得後4年以上の実務を積んだ上で1級認定装蹄師資格者昇級研修会を受講し、試験を受けて合格する。

指導級

  • 1級の資格取得後9年以上の歳月が必要となる。9年以上の実務を経験することで指導級認定装蹄師資格者昇級研修会を受講し、試験を受ける。
  • 指導級の資格を取得するには15年程度の実務経験が必要である。

給料

  • 2級の駆け出し400万円
  • 競走馬は一頭2万円、乗馬は一頭1万円程度が相場である。大して時間のかからない仕事でこんなにもお金がもらえる仕事は常軌を逸している。
  • JRAの過剰な資金投与により騎手同様に不当な高給となっている。普通に社会で生活していたら年収300万円の人材が数千万円とか余裕で稼げる仕組みである。
  • 「ただ蹄に鉄を打つだけの仕事」にもかかわらず、JRAのおかげで異常な高給である。こういう話になると「蹄鉄を打つには繊細な技術が必要だ」との反論があるが、年間10名程度が希望して希望者がそのまま繰り上がりで装蹄師になれるようなザル試験で高度な技術が養われるわけはない。本当に繊細な技術が必要な仕事であれば、数百倍の倍率を潜り抜けてようやくその職業に就くことができるレベルである。
  • 鉄を打つだけの仕事に高度な技術が要求されるわけがない。もちろん、一定以上の技術は必要である。釘の角度や接着強度などの微調整は必要であろう。しかし、それはあらゆる職人に共通するレベルの技術である。畳職人でもその職人なりの細かな技術は必要である。しかし、畳職人は装蹄師ほどの高給ではなく、市場原理の働いた適正な給料となっている。
  • 装蹄師の場合は市場原理が働かず、少人数で利益をせしめているため不当な高給になっている。
  • 「調教師1人につき1厩舎で20頭くらいを管理していて、開業装蹄師に蹄鉄を打ってほしいと依頼されます。トレセン内では一律1頭2万円。技術職なので、トレセンの外では言い値でも通用しますよ。担当している馬の頭数も技術によって変わってくるので、技術力があると認められれば、より強い馬を担当することが出来るんです。実力主義なので、一番上とは7~8倍の開きがありますし、仕事がないところもあります。極端な話、1日30頭に蹄鉄を打てば、1週間でだいたい300万程度の売上になる計算です」https://tokyo-calendar.jp/article/6410
  • 下積み時代でも400~500万円もらえる。
  • 1日10頭の蹄鉄を打つとすると1日20万円、1週間で100万円、年間5000万円の売り上げとなる。これは、1日50人の患者が訪れる平均的な開業医師と同程度の売り上げである。
  • 1日1頭の蹄鉄を打っても年収400~500万円を稼ぐとことができる。
  • 「トップは稼げても下は稼げないんでしょ?」という定型文で反論されるが、JRAがバックについているためそんなことはない。JRAがなければ鉄を打つ技術料なんて一頭2000円で十分である。

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