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臨床心理士

概要 †

解説 †

• 日本臨床心理士会が認定する民間資格である。
• 長く心理士の国家資格がなかったため、心理学会等で希望していたのですが、医師会・学会等の反対でなかなか資格化できず、業を煮やしたある心理学者たちが作ったのが「臨床心理士」資格である。
• 民間資格であるが、大学院修了を要件とするなど、国家資格並みに整備された資格である。
• カウンセリング系の資格は数多くあるが、中でも臨床心理士は認定基準の厳しさから別格の扱いを受けている。
• 「臨床心理士」は、他の通信教育などの教養程度の心理士資格と違って大学院レベルの学歴と資格試験を取り入れているため信頼度が高かった。
• 大学院レベルというのは、医師に対して独立性を示したいということであり、医師会・学会等で反対していたのは、医師の指示の下で仕事をするのだから学卒で十分であるなどの議論があったりした。
  • 故に「臨床心理士は医師と連携して」という文言がある。一方で公認心理師は「指示に従う」であり、臨床心理士の方がより独立的である。
• ただ、2019年に公認心理師が国家資格となり、世間の認知度は低いものの事実上のナンバー1が奪われた形になった。移行措置により、臨床心理士は公認心理士を取りやすいし両資格は相反するものではないため臨床心理士が公認心理士に置き換わったとみても大きな問題はない。

給料 †

• 常勤勤務の求人が少なく、職場確保に苦労する。
• 主な勤務先は精神科のある総合病院、精神病院、学校であるが、精神科のある総合病院に関しては、余程カウンセリングを熱心に行っていないと心理士を雇う余力はないし、精神科病院に関しても2-3人心理士がいたらいい方である。学校に至っては1人いれば上出来である。常勤求人が少ないために身動きがとり辛く、それ故に常勤の空きも出ないために余計に求職活動が困難になる。

• 一方で、スポットの求人はそこそこあり、実は時給も高い。時給2000～3000円程度は珍しくなく、薬剤師を凌ぐ。時給5000円の求人もありスキルのある人は稼げる資格ともいえる。これは、カウンセリングは自由診療となるため、高い価格でも患者が通ってくれればそれだけの報酬を得ることができる制度だから成り立つ金額である。

試験 †

• 筆記試験→面接試験の流れであるが、筆記試験の合格率が70%であるのに対して、面接試験は95%の合格率となっている。

受験資格 †

• 指定大学院（1種・2種）を修了し、所定の条件を充足している者
• 臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了した者
• 諸外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後の日本国内における心理臨床経験2年以上を有する者
• 医師免許取得者で、取得後、心理臨床経験2年以上を有する者

問題 †

• 多肢選択方式試験 100問：2時間30分
  臨床心理士の基本業務である4種の内容（臨床心理査定・臨床心理面接・臨床心理的地域援助・それらの研究調査）に関する専門知識。
• 論文記述試験：1時間30分
• 面接
  2名の面接委員による「口述面接試験」で、臨床心理士としての基本的な姿勢や態度、専門家として最低限備えておくべき人間関係能力の実際が問われる。

合格率 †

コメント †

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