専門職と企業群
概要 †
解説 †
- 三菱商事、伊藤忠商事、丸紅、三井物産、住友商事の5社を5大商社、豊田通商と双日を加えた7社を7大商社と呼んでいる。
- さらに、三菱商事、三井物産、伊藤忠商事の3社はトップ3であり、エリート感は強い。
- 就職活動の対象企業群としては長年にわたってトップ層の人気を集めている。
- 長年「商社不要論」が囁かれながらも、1990年代から2020年代まで安定して就職偏差値最上位下に位置している。
- というより、2000年代よりも待遇は上がっている。
- 双日、豊田通商は上位商社との待遇差が大きい。
- 伊藤忠商事は長年3番手に甘んじてきたが、近年の業績や待遇改善は目覚ましく、平均年収で三菱商事を抜くこともある。
- 基本的には「営業」であるため、適性がないとやっていけない。
- 新興国に海外赴任すれば手取り年収が激増し、5年赴任して帰ってくればキャッシュで家が建つ。
- 世間で言われているほど激務ではなく、どちらかというとマッタリしている。定時帰りしながらそこそこの年収を安定して貰いたい場合には最高である。
公開されている平均年収 †
企業別平均年収のランキングなどで公開されている総合商社の平均年収は1500万円程度である。2022年平均年収ランキング企業別では、伊藤忠商事1579万円となっている。ただ、「こんなに低いわけがない」というのが本当のところである。こんなに低ければ日本トップクラスに優秀な学生が入社したがらない。ではなぜこんなに低く出ているのかというと、一般職社員が平均を押し下げてるからである。この方々の平均値は高く見積もって600万円程度か。これ自体は推測になってしまうけど、一般職の年収に関しては企業間での分散が低いためそんなに大きくは外していないと思われる。で、一般職はどの程度の割合存在しているのかというとこれも正確にはわからないが、総合商社では女性社員=一般職とみていいだろう。総合職の女性も存在するが、その比率は5-10%であり、女性社員*95%程度を一般職とみて計算してみる。(参考文献プレジデントによると、丸紅で総合職は1割であると。ギャル紅と言われる丸紅でこれなら、他はもっと低い。)
平均年収の補正 †
- 三菱商事を取り上げる。
- 全従業員の平均年収は1558万円
- 一般職の平均年収は600万円
- 従業員数は5,725人、女性は1,484人(25.9%)ととのことであり、総合職女性の存在を考慮し、切りのいいところで、一般職比率を25.0%ととしてみる(女性比率の96%)。
- 総合職のみの平均年収を「x」とおくと、
- 1558万円 = x * 3/4 + 600 * 1/4
- 一般職の年収を高く見積もりすぎたか?ただ、平均1900万円程度ということになればそう大きくは外してないだろうというかいいせんはいっているだろう。
- このように、一般職を考慮することで、ある程度現実に近づいた年収を算出することができる。
実際の給料 †
- 参考文献:open work
- 高年収というだけでなく、退職金、確定拠出型年金、401k、退職時の株式交付など、給料以外のメリットも多い。
- 海外赴任の場合、生活に必要な支出はほぼ全て会社負担であり、各種手当も出るため体感給料は1.5倍~2倍となる。
- 日本にいる場合、住宅手当のない会社が多い。そのため、駐在希望者がとても多い。
- 現役時の給料だけでなく、退職金や企業年金も充実しており、退職後に1億円近いお金が得られる。
三菱商事 †
- 35歳管理職で1700万円(月給55万x12、賞与150x2、個人業績賞与500、会社業績賞与200)
- 2年目で500万円、3年目で800万円、以降1年で100万円ずつ上がっていく。
- 30歳1500万円、40歳2000万円、50歳2500万円
退職金9000万円? †
- 一部のメディアで、「三菱商事の退職金は9000万円」と記載されているが、これは間違いである。
- 新卒から勤めた場合の退職金自体は2000万円である。
- それに加えて確定拠出年金の年間拠出額が33万円、年間利回り5%で運用したら退職時までに4000万円となる。
- さらに、企業年金が退職後から年間160万円支給となる。
- 上記を3つ合わせ、退職後20年間生きたとすると、2000+4000+160x20年=9200万円となる。
三井物産 †
- 新卒入社後は年100万円のペースで昇給し、5年以内に1000万円に到達する。
- 30代前半で1500万円
- 40代前半室長クラスで1800万円以上
- 50代前半部長クラスで2300万円
住友商事 †
- 入社5年目で1000万円
- 33歳管理職1400万円
丸紅 †
- 1年目550万円、2年目770万円、3年目900万円
- 5年目1000万円、6年目1100万円
- 20代のうちに1000万円は超える
- 35歳1400万円
- 40歳営業課長1800万円
- 部長になると2000万円~2500万円
- 52歳部長で1900~2100万円
双日 †
- 賞与の額が上位商社と大きく異なる。また、管理職になる年齢が遅い。
- 33歳、10年目で1000万円、ここまで横並び
- 35歳、900~1200万円
- 40歳過ぎ、課長で1300~1500万円
- 50歳部長で1500万円以上
豊田通商 †
- 28歳主任900万円
- 30歳1000万円
- 32歳課長補佐1200万円
- 36歳課長1300万円
- 40歳部長補佐1500万円
- 45歳になれば2000万円も可能である。
コメント †