概要

認定開始日本では1962年
分類学位
分野経営
難易度卒業するだけなら易

解説

  • 経営学修士とは、俗にいうMBA(Master of Bbusiness)のことであり、経営学を学ぶ大学院過程を修了した者に与えられる。
  • 資格ではなく「学位」である。
  • 通常、MBAというとアメリカの大学院卒業を指すことが多いが、これは、MBAの起源がアメリカにあるからだ。1800年代末にアメリカにて企業経営を科学的にとらえて理論化するということが行われた。それがMBAの始まりである。
  • MBAは、ビジネスエリートへの橋渡し的存在であり、特に米国ではその保有を重視されている。
  • 日本でもそれに倣って経営大学院が設立されてきている。
  • 1962年に創立された慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)が最も歴史のあるビジネススクールである。以降、神戸大学大学院、一橋大学大学院、早稲田大学大学院(WBS)と続いた。2003年度に文部科学省が「専門職大学院制度」を創設し、専門職大学院ブームとなり、経営学修士の数が爆発的に急増した。現在、MBAを取得できる大学は80校程度存在し、日本だけでも毎年5000人のMBAホルダーが誕生している。そのため、その希少性は落ちてきていると言える。
  • 米国のMBAの学費は高く、スタンフォード大学では1500万円必要とされる。日本ではだいぶマシにはなるが、200万円~400万円程度必要となる。
  • 日本のMBAの場合、多くの人は企業に在籍しながら経営学や企業経営理論を学び、簡単な論文を書く。

WBS

  • 早稲田大学ビジネススクールである。
  • 全日制は1年制と2年制があり、夜間は2年制の「夜間主総合」と「夜間主プロフェッショナル」がある。
  • 卒業要件は、2年間で50単位を取得し、学位論文を書くことである。最大88単位まで取得できる。
    • この○○単位という表記が稚拙であり、結局のところこれを見ても週に何時間拘束されるのか全く分からない。
    • 90分x週2の授業を8週間受講することを1コマとしているようで、15コマ=22.5時間=2単位との表記がパンフレットにしてある。もはや意味不明である。
    • 週に何時間の授業がありますよと記載しなければいけないのに、大学院がこれでは学生も伸びないであろう。
  • 授業の種類は、大きく分けて必修コア科目、選択必修コア科目、選択科目の3つに分かれる。
  • 1年目秋からゼミが始まり、修士論文もゼミで書く。
  • KBSは、授業の3分の2がケースメソッドであるが、WBSは大雑把に言うならば、ケース50%、レクチャー50%となっている。
  • WBSでは、平日夜と土曜日の通学で終了できる夜間コースがあるため、キャリアを中断しなくてもいいというメリットがある。

KBS

  • 慶應義塾大学経営管理研究科である。
  • WBSよりもケーススタディ寄りであり、全体の75%がケーススタディとなる。
  • エグゼクティブMBAという土曜日の通学だけで済むコースがある。これは、入学年度の4月1日の時点で15年相当以上の職務経験があることを出願の要件としている。

日本でのMBA難易度

入学

  • 英語、小論文、面接に加えて、研究計画書の提出が求められる。
  • 入学難易度の高い大学は一部の人気大学のみである。
    • 京都、慶應、早稲田、神戸、筑波、一橋あたりは志願倍率が2~3倍となっている。
    • MARCHクラスのMBAは倍率1倍台のところも多い。
  • どこでもいいから入学したい人であれば入学することはできる。しかし、大学を選ぶとまずまずの難易度になる可能性もある。ただ、難易度が高いと言っても複数の大学を受験できるため、1-2年もあれば希望の大学群に入学できるであろう。

卒業

  • WBSを参考にする。こちら
  • 50単位を取得し、(夜間コースの場合は)2年以上在籍し、修士論文を書くことのようだ。論文は英語または日本語とされている。
  • 修士論文は「書くこと」とされており、言語も指定されず、雑誌への掲載も求められていない。これは、「修了は非常に簡単である」ということを示す。学生が少し難しいレポートを書くレベルである。これが、「インパクトファクター3以上の英文雑誌に掲載されること」となれば大学院の意味も出てくるが、卒業要件がこれでは、毎年惰性で5000人の卒業生を送り出していることになってしまう。
  • ただ、真剣に勉強すれば価値のあるものとなるとは思うが、「MBAを取得したから経営のことに詳しい」とは言えないプログラムである。

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