概要

  • 資格
    認定開始1969年
    管轄厚生労働省
    団体全国社会保険労務士会連合会
    受験資格主に短大卒以上
    試験日毎年8月
    形式マーク式
    時間選択式80分、択一式210分
    必要時間1000時間
    独占業務あり:1号業務、2号業務
    HPhttps://www.shakaihokenroumushi.jp/

解説

  • 社会保険労務士は、企業の構成要素である人に関する調整を行う。従業員の雇用や退職で発生する社会保険の手続きや、職場で発生するさまざまな労働問題のコンサルティングと対処を行う。公的年金に関する唯一の国家資格者として年金に関する相談にも応じる。
  • 試験合格者は、労働社会保険諸法令の事務に2年以上従事、または厚生労働大臣が指定した講習を修了後に、全国社会保険労務士会連合会に備える社会保険労務士名簿に登録することで、社会保険労務士となる。
  • 中小企業診断士と比較するとやや暗記量は多いが、オールマーク式なので少ない勉強時間での一発の可能性は大きい。
  • 中小企業診断士と並んで、「働きながら取得できる高難易度の資格」という位置づけで社会人からの人気は高い。キャリアアップや独立開業に使える。

難易度

  • ネット上では「○か月で1回で合格しました!」というフレーズが散見されるが、実社会では複数回受験が当たり前の高難度の資格である。
  • マーチクラスで3-4回受験は当たり前。
  • 早稲田卒の関西テレビアナウンサーも6回目で合格した。

試験

試験科目択一式選択式
労働基準法及び労働安全衛生法10問(10点)1問(5点)
労働者災害補償保険法10問(10点)1問(5点)
雇用保険法10問(10点)1問(5点)
労務管理その他の労働に関する一般常識10問(10点)1問(5点)
社会保険に関する一般常識1問(5点)
健康保険法10問(10点)1問(5点)
厚生年金保険法10問(10点)1問(5点)
国民年金法10問(10点)1問(5点)
合  計70問(70点)8問(40点)

受験資格

  • 社労士試験のサイトに非常にわかり辛く書いてあるが、、短大卒以上か大学にて所定の単位を取得していれば受験資格は得られる。また、実務経験や他の国家資格合格者でも受験資格が得られる。単なる高卒はダメだけど、受験資格基準は緩いと言えるhttps://www.sharosi-siken.or.jp/exam/shikaku.html

合格基準

  • 絶対基準ではあるが、年度ごとに微妙に異なる。概ね総得点で60%~70%くらいとなる。
  • 満遍なく得点する必要がある。
試験総得点科目別基準点
選択式25/40点以上各3点以上(労一、社一、健保は2点以上)
択一式44/70点以上各4点以上

※2020年の基準

結果

合格率

受験(人)合格(人)合格率
202137,3062,9377.9%
202034,8452,2376.4%
201938,4282,5256.6%
201838,4272,4136.3%
201738,6852,6136.8%
201639,9721,7704.4%
201540,7121,0512.6%
201444,5464,1569.3%
201349,2922,6665.4%
201251,9603,6507.0%
201153,3923,8557.2%
201055,4454,7908.6%
200952,9834,0197.6%
200847,5683,5747.5%

合格者の属性

2016年試験の合格者内訳は以下の通り
中小企業診断士試験と比較して無職の割合が高い。中小企業診断士では無職率は10%以下となる。これが独占権を持つ資格との違いと思われる。

  1. 年齢別構成
    20歳代以下(9.1%)、30歳代(31.4%)、40歳代(32.3%)、50歳代(18.8%)、60歳代以上(8.4%)
    最年少者20歳、最高齢者79歳
  2. 職業別構成
    会社員(54.9%)、無職(14.5%)、公務員(6.6%)、団体の職員(5.3%)、自営業(4.5%)、役員(2.1%)、個人の従業者(2.1%)、自由業(1.9%)、学生(0.6%)、その他(7.5%)
  3. 男女別構成
    男性(66.1%)、女性(33.9%)

参考:https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/sankou4.pdf

業務

  • 1号業務
    労働保険の書類の作成・提出代行、健康保険や雇用保険などへの加入・脱退手続き、給付手続きや助成金の申請など(社会保険労務士法第2条1項1号)
  • 2号業務
    労働社会保険諸法令に従う帳簿書類の作成、労働者名簿や賃金台帳の作成請負、就業規則や各種労使協定の作成 など(社会保険労務士法第2条1項2号)
  • 3号業務
    労務管理や社会保険などに関する相談、アドバイス、コンサルティングなど(社会保険労務士法第2条1項3号)

人数

年度開業法人社員勤務等合計
200920,99274013,00034,732
201021,52789113,38335,801
201121,98398413,88336,850
201222,4691,08614,22937,784
201322,8151,21114,41938,445
201423,2411,35914,73139,331
201523,4801,64814,98240,110
201623,5731,95515,00740,535
201723,7252,24115,22141,187
201823,9622,49115,60342,056
201924,1582,75915,79042,707

表:社会保険労務士の人数

syarokazu.png

雇われは厳しい

  • 雇われの求人は非常に少ない。以下参考文献より
  • 自分の経験を話しますと、失業保険の認定日に職安に行ったついでに求人検索で社労士の求人を探すのですがめったになく、何とか見つけて窓口で問い合わるのですが、殆ど1人の所を30人超は募集するのと事で実務経験者でも書類で簡単に落とされるとのことで、資格だけ持っているだけでは相当困難(事実上無理)だと言われました。
  • 世襲組です。(職員4名の事務所です)資格を取ったので、雇用してもらえませんか?という電話はよくあります。うちでは、社労士は採用しませんが。

給料

社会保険労務士の現状と年収

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