概要

認定開始1994年
受験資格なし
管轄気象庁
試験期間年2回(8月、1月)
形式マーク、記述
受験料1万1400円
合格率5%
分類
勉強時間500時間
HPhttp://www.jmbsc.or.jp/jp/examination/examination-2.html

解説

  • 気象予報士制度は、気象業務法の改正によって1994年に導入された制度である。
  • 天気予報の正確性を高める意味合いで設立され、地学や物理学をバックグラウンドとした硬派な資格である。
  • しかし、「気象予報士=お天気お姉さん、キャスター」とリンクしてしまう層が一定数いて、そうした層がファッション感覚で受験するため不当に合格率が下がり、難関資格と勘違いされている。
  • また、ファッション層があまりにも多すぎるために資格としての格も大きく下がり、USCPAと並んでファッション資格の代表格となっている。
  • 気象予報士の資格取得時の平均年齢は約35歳で、20~40代に固まっている。最も多いのは30代で、全体の4割弱を占めている。
  • 会社勤めをしながら資格取得をする方が多い。
  • 気象予報士試験を受験する層で最も多いのは中高年の男性である。この人たちがこの試験の難易度や質を維持している。その次に多いのがファッション感覚の若い女性である。合格者の平均年齢が上述の通り35歳であることや男性が9割であることを考えると、このファッション層はほぼ100%落ちていることになる。
  • 合格率は低くても難易度自体は高いと言えない根拠として上記のファッション層の存在があるが、もう一つ決定的なものとして、「資格を取得しても仕事がない」ということである。一応天気予報に関する独占業務はあるが、いかんせん需要がない。仕事がない資格に能力の高い人は来ない。難易度も上がらない。結局は趣味の延長線上の資格である。
  • 1994年の第1回試験が合格率18%であり、これが気象予報士試験の真の合格率であると思われる。2000年前後からミーハー層が殺到したので合格率が下がっているが、本来であれば5人に1人は合格する試験である。
  • 以下のブログに的確な指摘があったので掲載する。

よくある誤解その1:気象予報士試験って難関試験でしょ?

→気象予報士試験は難関試験ではありません。その証拠に小学生でも合格しています。合格率が5%程度なので、この数字だけで判断すると一見難関に思えますが、これには数字上のトリックがあります。他の国家試験と違って業務上の必要性から取得する者(=プロ)が少なく、趣味の延長線上で受験する者(=アマチュア)が多いからです。はっきり言えば、勉強不足のアマチュア受験生が合格率を下げているだけです。プロが受ける試験で合格率が5%なら確かに難関試験ですが、アマチュアのド素人が受ける試験で合格率が5%なら難関試験ではありません。単に母集団のレベルが低いだけです(少し言い過ぎですが)

 難関試験だと錯覚してしまうもう一つの理由は、記述式の回答欄があることでしょう。記述式試験の場合、たとえ問われる問題の難易度のレベルが同一であっても、マークシート式に比較して正答率はグッと下がります。知識がある事と、それを記述できる事はまた別です。知識は十分にありマークシート式なら回答できるのに、記述式で問われるとお手上げ、という受験生も多いのです。


  • 上記は非常に的確である。ただ、「趣味で受験している」と言えば聞こえはいいが、単に「能力のない女性がファッション感覚で受けている」という表現が正しい。「お天気お姉さん=気象予報士」という根拠のないイメージにに引っ張られて受験をしているが、その人たちに資格を取得した後のプランはない。

試験

科目

  1. 予報業務に関する一般知識
    大気の構造
    大気の熱力学
    降水過程
    大気における放射
    大気の力学
    気象現象
    気候の変動
    気象業務法その他の気象業務に関する法規
  2. 予報業務に関する専門知識
    観測の成果の利用
    数値予報
    短期予報・中期予報
    長期予報
    局地予報
    短時間予報
    気象災害
    予想の精度の評価
    気象の予想の応用
  3. 実技試験の科目
    気象概況及びその変動の把握
    局地的な気象の予報
    台風等緊急時における対応

試験時間

科目時間合格基準
学科試験(一般知識)6011/15
学科試験(専門知識)60
実技試験17570%以上
実技試験275
  • 実技試験といっても運動したりお天気お姉さんの真似をしたりするわけではない。事例問題に対して作図や穴埋めといった記述対応をして解答する形式である。

合格率

申請受験合格合格率
2021564,1172,9201244.2%
2020553,6562,6161465.6%
543,5832,8481665.8%
2019533,4632,9691725.8%
523,3192,9571324.5%
2018513,3882,8571354.7%
503,2742,9151585.4%
2017493,2482,7881635.8%
483,3642,9621454.9%
2016473,2352,7951384.9%
463,5333,0891274.1%
2015453,4092,9021304.5%
443,6163,1531254.0%
2014433,6553,1161304.2%
423,7073,2751614.9%
2013413,9583,3911344.0%
404,1123,6131704.7%
2012394,3373,7111504.0%
384,5414,0161704.2%
2011374,5753,9521844.7%
364,8364,3491904.4%
2010355,0154,3302445.6%
345,3834,7872986.2%
2009335,2574,5052164.8%
325,4974,8852304.7%
2008315,0764,3292726.3%
305,2014,5602254.9%
2007295,3624,5872064.5%
285,5284,9432164.4%
2006275,3664,6702946.3%
265,7245,0742595.1%
2005255,4914,7812234.7%
245,4014,8041984.1%
2004235,2964,5641954.3%
225,5994,9582164.4%
2003215,2874,5552625.8%
205,3494,8003577.4%
2002194,7404,0912425.9%
184,3983,8982727.0%
2001174,5083,9622115.3%
164,6264,1472335.6%
2000154,2863,6712346.4%
144,8434,3371984.6%
1999134,3443,8031955.1%
124,4773,9811614.0%
1998114,1723,5921604.5%
104,2173,7051564.2%
199793,4843,0371625.3%
83,6613,2811655.0%
199672,9242,5872068.0%
63,4773,0831635.3%
199552,7532,4612048.3%
43,6273,25733610.3%
199433,0122,77127710.0%
22,9562,70531311.6%
13,1032,77750018.0%
238,36611,4495.5%

免除

  • 学科試験の全部または一部に合格された方については、申請により、合格発表日から一年以内に行われる試験において、合格した科目の試験が免除となります。
  • また、気象業務に関する業務経歴または資格を有する方については、申請により、学科試験の全部または一部が免除となります

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