概要

認定開始1954年
分類公的資格
管轄日本商工会議所
分野財務会計経営系の資格
合格率1級:10%
2級:20%
3級:45%
初級:55%
勉強時間1級:500時間
2級:200時間
3級:70時間
HPhttp://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/

解説

  • 簿記とは、経理関係の書類の見方を理解し、数字から経営状態を読み取り、分析できる能力を評価する試験である。
  • 簿記と一口に言っても多くの認定団体が存在し、「日商簿記」「全商簿記」「全経簿記」を3大簿記検定という。その中でも日商簿記は最もメジャーな簿記検定である。
    • 正式名称は、日本商工会議所主催簿記検定試験である。
    • 全経簿記能力検定は受験者が年間6万人であり知名度が物足りない。
    • 全商簿記は受験者の99%以上が高校生であり、社会人の資格としては認知度が低い。
  • 日商簿記は、日本商工会議所主催のもと1954年から始まった歴史ある検定試験で、知名度や受検者数も高い。
  • 2018年の年間受検者数は約51万人にのぼり、企業の経理担当や、経理職を目指す方が多く受検している。
  • 検定であるため、合格により独占的に使用できる何かが得られるわけではないが、自身の経理能力を示す手段となる。2級で採用に対してアドバンテージが得られ、1級はさらにプラスのアドバンテージは得られるが、ややオーバースペックなところもある。

等級

1級

  • あらゆる団体の簿記の中でも最高峰の簿記の資格と言われている。
  • 受験者のほぼ全員が2級合格者でありながら、その合格率は10%程度である。大変な高難易度試験である。簿記受験者というくくりでいえば上位1%を切っているのではないか。
  • 公認会計士、税理士などの国家資格への登竜門
  • 転職や一つの資格としてアピールすることができる。
  • 税理士の受験資格を満たす。ただ、税理士の受験資格自体は大卒であれば容易に満たすものであるため、受験資格が取れること自体はメリットとしては薄い。
  • 勉強時間と難易度の割りには実利は少ない。大企業経理就職に有利になることと、社内で一目置かれることぐらいか。資格手当としては2万円以内程度が標準のようだからさほどうまみはない。
  • 簿記1級を最終目標とするより、ここから先に公認会計士や税理士を見据えることが普通である。

2級

  • 商業簿記・工業簿記を学び、就職・転職に有利な資格
  • 一般的な中小企業向けの会計実務などの知識が付く。
  • コストパフォーマンスは最も良いのではないか。
  • 会計事務所に未経験で転職する場合は、簿記2級の資格取得が必須となるケースが多い。
  • 経理の専門家と言っても良いレベル。
  • 2017年~2018年にかけて改訂が行われ、この期間の難易度は安定していなかった。
  • 変更点は以下の通りであった。
    • 簿記1級の内容が追加されるなど、全体的に難しくなった。
    • 特に連結決算や税効果会計が難解となった。
    • 現代の会計実務に即した内容となった。

3級

  • 初歩的な商業簿記を学ぶ基本レベル
  • 小規模な企業向けの学習がメイン
  • ビジネスマンの基礎知識程度のレベル。

初級

受験者年間2000人
合格率40%程度
実施年3回(2月、6月、11月)
時間40分
方式試験会場にてネット試験
勉強時間50時間
  • 簿記の仕組みや基本用語を理解する入門レベル。簿記4級の廃止に伴って2017年より新設された簿記初級は、簿記の基本用語や企業の日常業務における複式簿記の仕組みを問うものである。
  • 資格としての意味というよりは、

原価計算初級

  • 2018年よりスタートした。
  • 原価計算の基本的な考え方を問うもので、出題範囲には原価計算の計算問題などが含まれる。
  • 従来、原価計算は2級以上の出題範囲とされていたが、原価計算初級は、簿記を学習したことがない方でも原価計算の基本を学べる内容となっている。

有用性

  • 「日商簿記2級以上」が目安であり、2級以上を要件とする求人は多い。
  • 3級は入門資格であり、履歴書に書いてアピールできるほどではない。

試験

時間割

時間内容
1級9:00説明
9:153時間試験
2級13:30説明
13:452時間試験
3級9:00説明
9:152時間試験
  • 2級のみ実施時間が異なるため、1級と2級、2級と3級というように併願が可能である。
  • 何級からでも受験ができる。

合格率

参考文献:https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/candidate-data

1級

出願受験合格合格率
1592021.11.2111,3899,19493510.2%
1582021.6.139,3107,5947469.8%
1572021.2.287,7856,3515027.9%
1562020.11.1510,0788,5531,15813.5%
1552020.6.14中止
1532019.11.179,4817,5207359.8%
1522019.6.98,4386,7885758.5%
1502018.11.189,8527,5886809.0%
1492018.6.109,4297,5011,00713.4%
1472017.11.1910,6758,2864875.9%
1462017.6.119,0647,1036268.8%
1442016.11.2011,0628,4167839.3%
1432016.6.129,8457,79284610.9%
1412015.11.1511,7919,0878739.6%
1402015.6.1410,3618,1087168.8%
1382014.11.1612,8829,9318778.8%
1372014.6.811,0958,7388479.7%
1352013.11.1714,33011,0371,15310.4%
1342013.6.912,90210,1439849.7%
1322012.11.1816,78213,1461,69012.9%
1312012.6.1014,83711,9601,45512.2%
1292011.11.2019,07814,7311,91913.0%
1282011.6.1216,63513,1601,36510.4%
1262010.11.2122,00817,0272,25813.3%
125H22.6.1319,43615,3671,3388.7%
1232009.11.1521,56516,5681,5189.2%
1222009.6.1418,25314,3991,46410.2%
1202008.11.1620,52015,8891,4799.3%
1192008.6.816,60513,0431,1058.5%
1172007.11.1820,31515,9131,5789.9%
1162007.6.1016,80113,3451,81113.6%
1142006.11.1919,40415,3385353.5%
1132006.6.1116,08212,8381,78313.9%
1112005.11.2021,03416,6091,5599.4%
1102005.6.1216,87413,7031,39810.2%
1082004.11.2120,87616,7051,72710.3%
1072004.6.1317,59414,4811,51210.4%
1052003.11.1621,78817,9371,95110.9%
1042003.6.817,73714,8011,65911.2%
1022002.11.1721,48917,6141,6719.5%
1012002.6.916,66313,6721,53311.2%
平均15,05411,9491,22110.2%

2級

出願受験合格合格率
1592021.11.2121,97417,4483,05717.5%
1582021.6.1327,85422,6266,93230.6%
1572021.2.2828,57222,7115,44024.0%
1562020.11.1545,17335,8983,0918.6%
1552020.6.1451,72739,8307,25518.2%
1532019.11.17中止
1522019.6.963,98146,93913,40928.6%
1502018.11.1862,20648,74413,19527.1%
1492018.6.1055,70241,99510,66625.4%
1472017.11.1966,72949,7666,29712.7%
1462017.6.1164,83849,5167,27614.7%
1442016.11.2052,69438,3525,96415.6%
1432016.6.1265,56048,53314,38429.6%
1412015.11.1563,75747,91710,17121.2%
1402015.6.1458,35943,76720,79047.5%
1382014.11.1678,13760,23815,07525.0%
1372014.6.872,40856,5307,58813.4%
1352013.11.1758,19844,36411,42425.8%
1342013.6.990,69370,40210,42114.8%
1322012.11.1876,20759,8017,04211.8%
1312012.6.1062,47347,48016,39534.5%
1292011.11.2071,96955,22512,05421.8%
1282011.6.1270,23554,18814,31826.4%
1262010.11.2154,77340,33013,95834.6%
125H22.6.1373,67955,96023,25441.6%
1232009.11.1577,76060,37713,60122.5%
1222009.6.1458,20642,7035,92013.9%
1202008.11.1676,06957,89827,53847.6%
1192008.6.879,83761,79614,14922.9%
1172007.11.1864,35348,34114,83430.7%
1162007.6.1072,04053,40416,80831.5%
1142006.11.1983,71664,05228,48944.5%
1132006.6.1169,89052,54618,29934.8%
1112005.11.2088,36366,83821,65332.4%
1102005.6.1290,60769,10014,85721.5%
1082004.11.2188,62167,33726,90940.0%
1072004.6.1390,80466,3308,24412.4%
1052003.11.1697,38974,37128,58538.4%
1042003.6.878,64557,61614,70025.5%
1022002.11.1781,61660,47526,05343.1%
1012002.6.983,57361,66218,25229.6%
平均67,98551,58513,95920.5%

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