概要

資格初生雛鑑定士
分類民間資格
分野環境技術系の資格
受験資格養成所入所時点で25歳以下
高等学校卒業
視力1.0以上
色盲でない
試験時期3月
HPhttp://jlta.lin.gr.jp/chick/admission.html

解説

  • ひよこの雄雌を見分ける専門職である。
  • 「ひよこ鑑定士」は通称であり、正式名称は初生雛鑑定士という。
  • 資格は、初生雛鑑別師養成所に入所し、修了後に試験を受けて資格を取得する。
  • 初生雛鑑別師養成所では、約半年間の初級講座を学び、1~2年研修生として実務に携わる。
  • 高等鑑別師考査の合格基準は厳しい。
  • 就職先が日本にはあまりなく、ヨーロッパを中心とした海外へ進出する人が多い。
  • 鑑別師養成所は名古屋にあったが閉鎖され、現在は茨城県桜川市の民間施設を利用している。10人程度の入所者がいるようだ。
  • 昔は高収入であったようだが、今は需要減少により給料は落ちている。
  • 「ひよこ鑑定士じゃないと鑑別してはいけない」という独占業務ではないため、無資格でも見分ける能力のある養鶏場経営者は鑑定士を雇わない。
  • 養成所の入所後にかかる諸費用は100万円以上かかり、訓練も非常に厳しい為、中退者が多いと言われている。
  • AIに置き換わることで卵の段階で雌雄を判別でき、無駄な殺生をなくすことができると言われている。行く先はやや暗いか。
  • 民間資格のわりに基準が厳しく、法的な独占業務が無いことが弱みである。ただ、法律に縛られない分だけそのスキルを生かして海外で働くことが可能であり、海外に活路を見出す人もいる。
  • 2021年時点で150名のひよこ鑑定士がいるようだ。うち60名は海外で仕事をしている。
  • 社会的地位は低い。そのネーミングも大きく影響しているだろう。問題視されている点は他にもある。ひよこ鑑定士という職業の認知度と地位の低さだ。英国家禽学会最高責任者のアンドリュー・ラージ氏はTIMES紙に取材に応え、こう指摘する。「東南アジアではひよこ鑑定士は高いステータスの仕事とされてますが、イギリスでは笑い物です。ひよこの局部を1日10時間以上も見つめるなんて、魅力的な仕事とは言えませんからね」。
  • 日本人ヒヨコ鑑別師が人気なのは、日本独自の雌雄鑑別法にある。海外のヒヨコ鑑別師は毛並みで選定するのだが、それでは種類が限られてしまう。それに対し、日本では肛門の奥にある生殖器を直接見て確認する「肛門判別法」を採用し種類に関係なく選定できるため、日本人ヒヨコ鑑別師は引く手あまただと明かされた。
  • フランスの平均年収は450万円だが、松下さんは週3日勤務で平均の1.5倍にあたる約650万円の年収を得ている。
  • 『ふ化場の都合に合わせて仕事が来る』っていう他力本願な職業なので、自分から仕事を増やすこともできない。多くは兼業として仕事をしている。
  • 国内だと岡山なんかは養鶏が盛んで、ニュージーランドは世界で一番鑑別師が儲かるようだ。
  • 手が大きい欧米人は鑑定士に不向きらしい。
  • 1匹何円という単価設定に加えて継続した仕事確保が難しい点を考慮すると、副業に適したスキルではないかと考えられる。

なるまで

  1. 養成所に入所する。
  2. 4月1日から講習を受ける(2ヶ月間もしくは5ヶ月間)
  3. 予備試験(300匹のひなを30分間で96%以上の鑑別率で合格)
  4. ふ化場で1~2年程度研修。
  5. 高等考査合格(500匹のひなを45分で99%の鑑別率で合格)
  6. 初生ひな鑑別師(高等鑑別師)となる。
  • 受験料は入所試験に1万円、初等科受験料が113万円、予備試験料6万6000円、高等検査料7万5000円。
  • 合計で130万円

給料

  • 給与所得者としての鑑定士は少なく、というかほとんどなく、個人事業主としての業務請負となることがほとんどである。
  • 一雛当たり4円が相場と言われている。
  • 大量に鑑別をこなせば1000万円も可能であるが、そこまで精神力が持つであろうか。
  • 1000万円をこなすならば時給4000円は欲しい。1時間に1000羽見分けることができるかどうか。究極の肉体労働である。
  • 英国では、年収はおよそ4万ポンド(約735万円)のようだ。https://jisin.jp/international/international-news/1600893/amp/
  • このおっさんは、月に7日間働いて20万円とのこと。日給3万円程度か。昔は半年で家が建つほど稼いでいたと。年間数千万円レベルだったか。こちら

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